東京地方裁判所 昭和44年(借チ)1079号 決定
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〔主文〕1 申立人が、相手方に対し、本裁判確定の日から三月以内に金二二万円を支払うことを条件として、申立人が別紙目録(一)記載の土地上にある同目録(二)記載の建物を取り毀し、同地上に木造二階建居宅兼共同住宅(床面積は建築基準法所定の範囲内)を建築することを許可する。
2 本件借地契約の賃料を前項の許可があつた月の翌月分から坪当り月五〇円に改める。
〔決定理由〕(申立の要旨)
1 申立人は、相手方から、昭和二四年一二月一八日別紙目録(一)記載の土地六〇坪を非堅固建物所有の目的、期間二〇年の約で賃借し、同地上に同目録(二)記載の建物を所有している。賃料は、昭和四三年四月一日一ケ月二四〇〇円に改定され、現在に及んでいる。
2 申立人は、本件建物を取り毀し、本件土地上に別紙目録(三)記載の建物を建築したいが、相手方は、増改築禁止の特約があるといい、右改築を承諾しないので、賃貸人の承諾に代わる許可の裁判を求める。
(決定理由)
1 本件の資料によると、申立の要旨として掲げた右1、2の事実のほか、本件借地契約は昭和四四年一二月一七日期間満了後更新されたものと認むべきこと、本件改築は、建築基準法上適法であるかぎり土地の通常の利用上相当であることが認められる。本件土地は、第三種空地地区の指定を受けているので、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合は十分の四以下であり、申立人が計画する建物は右割合を越えるものと認められるので、本件申立は、建築基準法所定の範囲において、これを許可すべきである。
2 附随処分
本件許可の裁判により本件借地権は強化されることになるので、申立人に対し、相手方に対する財産上の給付を命ずべきである。本件の資料によれば、本件建物は昭和二六年以前の建築にかかるものであること、申立人は、本件土地を賃借するに当り、相手方に対し、権利金として少くとも二万二、二〇〇円支払つていることが認められ、右の事実に、本件改築は、二階を共同住宅とするものであることを併せ考えるとき、給付の額は、従来の裁判例に徴し、更地価格の二%を相当と認める。鑑定委員会の意見によると、本件土地の更地価格は坪一八万円であるとのことであるので、右に従い、給付額を右更地価格の約二%にあたる二二万円とする。賃料は、鑑定委員会の意見に従い、坪当り月五〇円に改めるのを相当とする。(小山俊彦)
目録
(一) 東京都三鷹市下連雀字橋上北浦二一九番七
山林(現況宅地)四八五平方米
の内 198.34平方米(六〇坪)
(二) 同所二一九番地七
家屋番号七八三番三
木造セメント瓦葺平屋建居宅
床面積 48.76平方米
(三) 木造二階建居宅兼共同住宅
床面積 一階 58.32平方米
二階 29.97平方米